執筆者:鍼灸師 バランス工房グループ代表 岡林秀和
なぜ、「妊娠中初期〜後期にかけて」
座ったときなどに「お尻(おしり)の痛み」がでてしまうのでしょうか?
専門家の立場から、その原因について
一つのお答えを書かせていただきますね(^^)
この大きな原因を、簡単にいうと・・・
妊娠中は、「骨盤が広がりやすくなる」ためです。
↓お客様に骨盤の変化の写真を提供していただきました!
左:産後2日 右:産後18日
画像出典:バランス工房
妊婦さんの骨盤も左の写真のように赤ちゃんの成長と共に、
徐々に広がってきています。
ただ、この「骨盤が広がる」という表現は、誤解を招きやすい表現ですので
説明が必要です。
"妊娠時に増える女性ホルモンの中には、胎盤を作るためのホルモンや出産に耐えうる身体を作るためのホルモン、さらに出産に向けて関節や靭帯を緩めるホルモンなどがあります。
特に、関節、靭帯を緩める「リラキシン」というホルモンは大量に分泌され、恥骨や仙腸関節など骨盤周りの中心に、全身の関節・靭帯がゆるむことで赤ちゃんが産まれてくる産道を確保しようとします。
妊娠期は、靭帯、関節が、どんどん緩む期間ということです。
この全身の関節・靭帯を緩めるという作用が身体に影響すると、関節や骨、靭帯で支えていた負担を周囲の筋肉で支えなくてはいけなくなります。
普段なら何ともない歪みも大きくなり、筋肉がつっぱたり、硬直したり負担が増えるので、痛めやすくなってしまいます。"
引用:しち整体院&志知接骨院
https://shichi-sekkotsuin.jp/women/pregnantwoman/hormone.html
参考画像:しち整体院&志知接骨院
https://shichi-sekkotsuin.jp/women/pregnantwoman/hormone.html
出産に向けて、スムーズにお産ができるよう関節や骨盤の動きを柔らかくする必要があります。そのために適度に分泌されます。すると、筋肉や靭帯がより柔らかくなります。
(子宮弛緩の役割もあります)
簡単に説明すると、
上の図の「恥骨結合」の部分、左右茶色の中心部分
(骨盤の下の方)が広がった状態が
「骨盤が広がった」状態です。
「骨盤が広がる」というと、骨盤全体が広がっているような認識があるのですが
そんなことはなく、実は骨盤の「下のほう」が広がりやすいのですね。
下のほうが広がることで赤ちゃんが、出てこられるようになります。
普段は開かない骨盤が開くのは、特別なホルモン(リラキシン)が出て
筋肉・靭帯などを緩めてくれるからです。
画像出典:バランス工房
↑このイラストは、骨盤を「下側」(骨盤の底)からみたときのものです。 イメージがわきますでしょうか?(^^)
普段は「広がっていない部分」なのですが、「妊娠中」は骨盤が広がりやすくなっているために骨盤にくっついている筋肉や靭帯が余計に
引っ張られたりすることで「痛み」が出てきている可能性があります。
その引っ張られる筋肉の一つに、「お尻(おしり)周辺」の筋肉があるのです。
痛いところを触ってみると「ゴリゴリ」「コリコリ」していませんか?
それは筋肉が硬くなってしまっているのですね。
ですので、座ったときに、硬くなってしまったお尻のあたりの筋肉が圧迫されることで痛みがでやすくなると考えられます。
足に力を入れない時は痛みは少ないのですが、足を開こうとしたり曲げたり伸ばしたり
動かそうとしたりすると痛みが出てくるのが特徴です。
(※お尻の硬くなってしまった筋肉に力が入る動きや、筋肉が引っ張られる状態になってしまうと、痛みがでてきやすくなりやすいです。)
痛みが出ない形で安静にできるのでしたら、徐々に良くなってはいきますが
重症の場合は、なかなかよくなりにくいですので、施術を受けられるのも一つの方法です。
ですので、
「この痛みは一生付き合わないといけないんだ」
と思っている方も多いのですが・・・
まずは安心なさってくださいね。
大抵の場合は、骨盤矯正で締めてあげて、ベルト等で正しい位置・強さで固定してあげれば
ある程度は痛みが減ってくることが多いです。
腰でも下の方(おしり割れ目の斜め横部分)が痛いことが多いですが
痛くて立てない、トイレに行くのに何時間もかかるといった場合でも、ご自身で立ってトイレに行くことができるようにほとんどの場合がなります。
骨盤が広がっているときは立ったときに「ぐらつき感」がでてきます。
ペンギンさんのような「よちよち歩き」になったりしやすいですね。
股関節(脚の付け根部分で前や横が多い)も一緒に痛くなる場合もあります。
その場合は、立ったときにご自身の体重が両足の外側にかかっている場合が多いですよ。
(骨盤が広がっていることによってそうなります)
分かりやすくてもっとも多い症状は、寝返りするとき、ピキッと腰(下の方)のあたりが痛くなる。やはり動き始めが痛いのが特徴です。
(上向き(仰向け)で腰を持ち上げたり、足を上げる形(膝を胸に引きつける形)
などの時に痛くなる方も多いです)
まずは・・・
多くの場合は、楽な方に横向きに寝て、カラダをくの字にして、足の間にタオルケットかクッションなどをはさむと少し楽になることもありますよ。
痛みが出ている患部を冷やしてみて気持ちが良くて痛みが落ち着くのか、患部を温めて気持ちが良くて痛みが落ち着くのか、というのを試してみてください。
患部が炎症を起こしている時は冷やすと心地良いと感じる事が多く、炎症後の筋肉の不調だと温めると心地良いと感じる事があります。
炎症が起こっている時は腫れたり、熱を持ったりしている事があるので炎症が落ち着くまで安静にされる事をおすすめします。
まず重要なのが、どの業者にするかは妊婦の方でも施術可能かという事を必ず最初に確認して予約をするようにしましょう。
・保険診療可能な整骨院…柔道整復師が常駐して電気器などを当て、筋肉をほぐしてくれます。 (但し、保険内だと10分程度と短め)
・鍼灸院…鍼は直接筋肉にアプローチする事で硬結している筋肉を血流を良くする事が期待できる施術です。
・上記以外で鍼が苦手、整体を試したい、動けなくなった方など、近くに望ましい施術院が無い、や、自宅にきて欲しいなどという場合は弊社のようなマタニティ・産後専門の施術者がいる出張サービスを行なっている整体マッサージや鍼灸のできる店鋪にご相談されると的確なアドバイスをいただけると思います。
整体は時間をかけてゆっくりと全身を指圧や押圧でほぐしていき身体のバランスや骨格を整える施術方法です。
以下の方は、妊娠初期
「妊娠3ヶ月の時、右側の腰「お尻(おしり)」から太腿にかけて
激痛にお悩みだった方の体験談」
です。(トコちゃんベルト2を使用されています)
東京都 文京区 向丘 T・Kさん
(20代 女性)
「妊娠3ヶ月後半。悪阻に加え
右側の腰から太腿にかけての激痛・・・」
先月、出張整体でお世話になりました、●● ●●です。 遅くなりましたが、感想のメールをさせていただきます。 妊娠3ヶ月後半。悪阻に加え、右側の腰から太腿にかけての激痛に悩まされていました。 悪阻だけでも辛いのに、腰痛まで・・・!!と仕事に行くのが憂鬱でした。 どうにか腰痛だけでも良くならないかとネット検索し、岡林先生に出会いました。 娘が眠ってから、すがるような気持ちでメールを送ったところ、すぐにお電話頂きました。 ですがHP上の体験談は産後のママのものばかり・・・ 妊娠中・・・しかも初期。整体をして頂けるのかすら不安でした。 しかし妊娠中の施術もOKとのことでした。 症状がつらそうだということと、タイミング良くすぐに来て頂けることになり、本当にラッキーでした。 整体を一度も受けたことがなかったのですが、本当に気持ちよく、施術が終わると腰の痛みもほとんど無くなっていました。 肩こりも酷かったのですが、体がフワッと軽くなったように感じるほどでした。 目をつむって手を当てていただいている時、真っ暗なはずなのにいろんな色の光が見えたりしました。 先生の手のパワー??? 悪阻で体調不良な上に、3歳の娘がいますので、出張整体というのもとてもありがたかったです。 現在、施術から2週間以上経ちますが、腰痛はほとんどありません。 妊娠初期での腰痛を「しかたない」と諦めずに先生にメンテナンスしていただけて 本当に良かったと思います。またよろしくお願いします。 娘が帰宅してきた夫に 「おかーしゃん、しぇんせいに腰なおしてもらったの!!」 「もういたくないの!」 と自慢げに話していました(笑) まるで自分の事のように・・・ では、またよろしくお願いします。 ●● ●● |
※ 得られる結果には個人差がございます。
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